症例:27 前歯9本をジルコニアのブリッジで治療いたしました。

この方は、10年ほど前に当院にて、上の前歯にオールセラミックスクラウンの治療をされたました。

しかし、数年ほど前から趣味で管楽器を吹くようになり、そのためか右上前歯の歯の根が折れてしまい(歯根破折と言います)、抜歯となりました。

歯を抜いたら、すぐに人工の歯を入れたい・・・と思うかもしれませんが、抜歯した後は、歯茎が腫れていたりして、あとでその歯が合わなくなったり、色々なトラブルが予想されるため、その傷が治るまで約2か月仮歯を入れて頂きました。

その間も管楽器の吹奏を行っていたそうですが、そのせいか、来院のたびに仮歯の右のみ、いつも接着が取れてしまっておりました。

そのため、右上の第一小臼歯をブリッジの土台に追加することにいたしました。

そうすることで仮歯の接着も取れなくなり、ジルコニアブリッジの製作となりました。

なお、吹奏の妨げにならないよう、左右の歯の本数のバランスを取るため、右4本、左5本の合計9本連結して作製いたしました。

製作においては前記の7本と同様原型をレジンで製作後、ジルコニアの製作を行いました。

(この患者様の治療の場合、本数が多いということもあり、一度仮歯のような最終補綴物に近い物を作ります。

それで噛み合わせ、形態などを確認、調整し、最終補綴物を仕上げております。)

なお、歯の色は80歳ということもあり、ごく自然に近い色調にしました。

 

ジルコニアを使った前歯9本分のブリッジ
¥1,931,600


副作用とリスクについて

ジルコニアベースの場合:メタルセラミックの金属の代わりに、ジルコニアでベースを作りその外装にセラミックを焼き付けて製作しております。強度は高いのですが、外装のセラミックのみ破折する場合がございます。

フルジルコニアの場合:上記の中で最も強度があると思われるが、オールセラミックのような透明度はなく、色調再現が難しいです。

自分の歯を削らなければいけません。

治療中、仮歯で過ごす期間があるので、本物の歯に比べると噛みにくかったり、審美的(歯の色)に不自然になることがあり得ます。

 

 

 

次の症例はこちらをご覧ください。